佐々木文徳さんから北マケドニアの古代遺跡-「新石器時代物語」について投稿いただきました。北マケドニアに行ってみたくなりますねえ。佐々木さん投稿ありがとうございました。
北マケドニアの「新石器時代」物語
- マケドニアには、約200もの新石器時代の遺跡が登録されています。(ひぇ~!そんなにあるんだと驚いてます)。
- 北マケドニアの新石器時代は、 大きくは、紀元前6,200年頃から紀元前4,500年頃まで続いた「スタルチェヴォ文化」に属していますが、以下の二つの文化グループ に区分されます
- Amzabegovo-Vrshnik文化
Vrshnikは、首都スコピエから車で約50分(約56Km) - Velushka-Porodin文化
Porodinは、スコピエから車で約2時間30分(約185Km)に位 置し、二つの新石器時代の遺跡が見つかっています。
「神々の大いなる母」像(Great Mother Goddess)
-1981年、スコピエ近郊の町「Madzari」近くで発掘された「トゥンバ・マジャリ遺跡(Tumba Madzari)」で発見
-Amzabegovo-Vrshnik文化のⅡ‐Ⅲ期(紀元前5,800年~5,300年)の遺物
-ちなみに「Tumba」とは「墓」。つまり「マジャリの墓」
-高さは約40Cm、素焼き陶器(テラコッタ)
-家内安全と繁栄の象徴?
-「地母神」信仰
-「神々の大いなる母」を中心とした地縁的結びつきで集落が形成され共有されていたのではないか?
- 他の「地母神像」もしくは「女神像」には見られない特徴ある形状
- 目の上の円筒部には、切下げ前髪(おかっぱ?)の形をした前髪が刻まれ、三つ編み(?)の髪は、背中でまとめられている
- 更にこの「大いなる母」の腹部は、立方体となっている
- その立方体には、不揃いの穴が開けられている
- 果たして立方体(腹部)は「家」を象徴しているのか?そして穴は「窓や扉」を表しているのか?空洞部は、何か捧げものを置いていたのか?香(乾燥したハーブ)を焚いていたのか?
- この像は、発掘された家の中で発見されている
- 現在はスコピエの「マケドニア国立考古学博物館」に展示されている。

国立博物館にある新石器時代の展示品
≪佐々木文徳さんのプロフィール≫
日本ブルガリア経済委員会・顧問。立教大学文学部フランス文学科卒業。中世フランス文学、中世フランス語を専攻。卒業後、外国航空会社、旅行会社に就職。在職中に約2年間、パリで設立した韓国の旅行会社との合弁会社に出向。「日本ブルガリア協会」協同で設立、事務局長に就任。
その後、ブルガリアを中心に、バルカン諸国、中・東欧諸国への、日本の伝統文化や芸術を紹介する事業を展開。主な事業内容としては、「日本食文化の紹介と実習」「縄文展、弥生展」「日本の先史時代展と講義」「琉球舞踊団公演」「日本版画展とワークショップ」「文楽のデモンストレーションと講座」等。現在は主に大田区にて「東欧講座」や「中世フランス文化」などの市民向け講座を担当。フランス語会話の教材も制作。
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